混合薬の有効性は認められているのでしょうか？
「あなたは、何を飲んでいるの？」そう、私が問いかけたいのは、AGA治療の薬についてです。
今日、読者の一人からお問い合わせのあった「1㎎以上のフィナステリドやミノキシジルを１錠にした混合薬を薦める病院が増えている理由は？」について思うことがあるんです。それは、「愛はあるの？」という私の口癖に関連しています。それでは、その理由を探るため、まずは一つの事例を例え話で説明してみましょう。
例えば、あなたが美しい薔薇を育てていると想像してみてください。その薔薇には愛情を込めて、毎日水をやり、必要な栄養素を補給しています。それは1㎎のフィナステリドに相当します。あなたが薔薇を大切に育てることで、薔薇は美しく花を咲かせます。
しかし、ある日、その薔薇の手入れに、他の薬を加えることをすすめられました。それがミノキシジルです。混合薬の利点は、「飲み忘れが無い」「値段が安い」と思われがちですが、本当にその混合薬は薔薇にとって最善の選択なのでしょうか？
さて、ここで読者の皆さんが感じていることを代弁させていただくと、混合薬の有効性は認められているのでしょうか？という疑問があると思います。以下に詳しい説明をリストにまとめてみました。
1. 増量フィナステリドの問題：
1mg以上のフィナステリドの増量は医学的な根拠がなく、副作用のリスクのみが高まります。
2. ミノキシジルの問題：
ミノキシジル内服薬は安全性と効果のデータが不十分としてAGA治療には推奨されていません。
3. 低出力レーザー療法の可能性：
低出力レーザー療法では毛包内のATP増加効果が期待できます。ただし、製品選択は結果を得る上で重要です。性能が乏しい製品ではATP生成や血流改善効果が得にくく、耐用年数も短くなりがちです。信頼できるメーカーから性能の高い製品を選ぶことで、最適な結果を得られる可能性が高まります。
では、メリットの先を映像化できるくらいイメージさせてみましょう。「あなたが、頭皮の毛根部分を丁寧にレーザー照射している様子を想像してみてください。そのレーザーの光が頭皮を温め、血流を改善し、毛根が新たな活力を得て、健康な髪の毛が生え始める…。あなたの髪の毛が徐々に生え始める様子を想像してみてください。」これが、低出力レーザー療法がもたらす可能性です。
しかし、その一方で、「あなたが、無理に薬の量を増やし、副作用に苦しむ様子を想像してみてください。そんなリスクを冒す必要はありますか？」と、問いかけてみます。「愛はあるの？」という疑問を、あなたの体を愛する観点から問うてみます。
最後に、日本のAGA医療について、私の見解を述べてみたいと思います。製薬業者のインセンティブに基づいた治療が行われている現状は、患者さんにとって不利益であることは明らかです。正しい対処としては、医学知見に基づいた治療が必要とされています。私たちは、自分の身体を愛し、健康を維持するために、きちんとした情報を得て、自分自身の体を守ることが求められています。
読者の皆さん、私のこの記事が、あなたの身体を愛する一歩になることを心から願っています。